なぜトイストーリーでは、ウッディとバズが活躍するのか。アメリカという国を理解すると、その答えが見えてきます。
西部開拓とウッディ
むかしアメリカは、大陸の東海岸にある小さな国でした。それから、どんどん西へと開拓を進めていきます。
アメリカの西部は、無法者や先住民(インディアン)がたくさんいて、とても治安が悪いところでした。そこで活躍するのが保安官のウッディです。愛馬ブルズアイにまたがって大冒険を繰り広げ、西部の平和を守るのです。
宇宙開発とバズ
アメリカは西部開拓をどんどん進めていき、西海岸に到達します。すると、開拓すべき土地がなくなってしまいました。
こまったアメリカは、宇宙を目指します。
ソ連との熾烈な競争の末、ついにアポロ11号が月面に着陸し、アームストロング船長が月面に最初の一歩を刻みます。「これは一人の人間にとっては小さな一歩だが、人類にとっては偉大な飛躍である」というセリフはカッコいいですよね。
アームストロング船長に続いて、月面に降り立ったのが、バズ・オルドリンです。バズ・オルドリンは、その名前からもわかるように、バズ・ライトイヤーのモデルになっています。
キーワードはフロンティア
フロンティアという言葉があります。開拓の最前線という意味です。フロンティアは私たちがまだ知らないものにあふれていて、夢と冒険でいっぱいの世界です。
まだ誰も知らない世界がこの先にあって、自分たちの力でどこまでも進んでいける。このワクワク感こそが、フロンティアの醍醐味です。バズの決め台詞「無限の彼方へ!さあ行くぞ!」は、フロンティアのワクワク感をよく表していますよね。
西部と宇宙――この2つのフロンティアが、ウッディとバズの背景として存在します。フロンティアの魅力があるからこそ、ウッディとバズは、他のキャラクターとは一線を画したスーパーヒーローとして位置づけられているのです。