4月1日 エイプリルフール
平林初之輔『現下文壇と探偵小説』
その時話し手は、うしろにある柱暦を一枚めくって、「今日は四月一日だね」というのがあった。むろん四月一日といえばエイプリル・フールと言って、どんな嘘でもつき放題という日なのだ。
— 青空文庫 (@aozora__bunko) April 1, 2021
『現下文壇と探偵小説』平林初之輔#エイプリルフール #エイプリルフール2021 #青空文庫
4月1日 トレーニングの日
岡本かの子『健康三題』
私はその頃、ダルクローズの舞踊体操に凝っていた。で、仕事に疲れて来ると忽ち室内着を脱ぎ捨てスポーツシャツ一枚の姿で縁側でトレーニングをやった。
— 青空文庫 (@aozora__bunko) April 1, 2021
『健康三題』岡本かの子#トレーニングの日 #青空文庫
坂口安吾『復員殺人事件』
バカにしなさんな。ボクサーというものは、かりにも、ぶんなぐりッこの商売だぜ。それは人気商売だから女のファンは腐るほどいらアな。しかし、女の子とイチャつきながら、タイトルはとれないぜ。まア、ちょッとトレーニングを見物することさ。
— 青空文庫 (@aozora__bunko) April 1, 2021
『復員殺人事件』坂口安吾#トレーニングの日 #青空文庫
4月1日 ストラップの日
片岡義男『時差のないふたつの島』
いちばん左の女性は、その体に横幅と厚みがたっぷりとある、ポリネシアンだ。ストラップで肩からかけているギターが、ひとまわり小さく見えるほどの、堂々とした体格だ。表情も人としての雰囲気ぜんたいも、もの静かでしかも楽天的だ。
— 青空文庫 (@aozora__bunko) April 1, 2021
『時差のないふたつの島』片岡義男#ストラップの日 #青空文庫
4月2日 図書館開設記念日
宮本百合子『実際に役立つ国民の書棚として図書館の改良』
図書館へは学生のうちだけゆくものという先入観が変えられるように、国民の書棚として活きた機能をもつようになったらいいと思う。
— 青空文庫 (@aozora__bunko) April 2, 2021
『実際に役立つ国民の書棚として図書館の改良』宮本百合子#図書館開設記念日 #青空文庫
坂口安吾『いずこへ』
私は然し図書館へ通った。私自身に考える気力がなかったので、私は私の考えを本の中から探しだしたいと考えた。読みたい本もなく、読みつづける根気もなかった。私は然し根気よく図書館に通った。
— 青空文庫 (@aozora__bunko) April 2, 2021
『いずこへ』坂口安吾#図書館開設記念日 #青空文庫
この図書館のイメージはツイッターと重なるところがあるなあ…#図書館開設記念日 #青空文庫 https://t.co/5i7Ki78qRp
— 青空文庫 (@aozora__bunko) April 2, 2021
4月2日 連翹忌(光太郎忌)
高村光太郎『智恵子抄』
そんなにもあなたはレモンを待つてゐた
— 青空文庫 (@aozora__bunko) April 2, 2021
かなしく白くあかるい死の床で
わたしの手からとつた一つのレモンを
あなたのきれいな歯ががりりと噛んだ
『智恵子抄』高村光太郎#連翹忌 #光太郎忌 #青空文庫
高村光太郎『人の首』
私は電車に乗ると異状な興奮を感ずる。人の首がずらりと前に並んで居るからである。人間移動展覧会と戯に此を称えてよく此事を友達に話す。近代が人に与えてくれた特別な機会である。
— 青空文庫 (@aozora__bunko) April 2, 2021
『人の首』高村光太郎#連翹忌 #光太郎忌 #青空文庫