4月3日 ペルー日本友好の日
服部之総『汽船が太平洋を横断するまで』
「太平洋汽船会社」とは名乗っても、実はリヴァープールと南米の太平洋岸チリ、ペルーをつなぐラインで、いにしえのバルボアのように、太平洋を覗いたというまでのことだ。
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『汽船が太平洋を横断するまで』服部之総#ペルー日本友好の日 #青空文庫
井上円了『南半球五万哩』
午前十時、わが船ペルー港カヤオに入津す。イキケよりここに至る海路、六百五十四マイルあり。検疫に時を移し、午後四時、飯田勘之助氏に導かれて上陸。さらに電車にて八マイルを走り、リマ市に入り、ホテル・マウレーに入宿す。
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『南半球五万哩』井上円了#ペルー日本友好の日 #青空文庫
4月3日 輸入洋酒の日
海野十三『毒瓦斯発明官―金博士シリーズ・5―』
金博士の視線は、さっきから、飾窓の小棚にのせられてある洋酒の群像に釘づけになっている。いや、正しくいえば、その洋酒の壜にぶら下げられた値段札の数字に釘づけになっていたという方がいいだろう。
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『毒瓦斯発明官―金博士シリーズ・5―』海野十三#輸入洋酒の日 #青空文庫
夢野久作『超人鬚野博士』
その上の棚に色んな形の洋酒の瓶がズラリと並んでいるが、コイツも本物とすれば大したものだ。
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吾輩の咽喉がキューと鳴った。先ず劈頭のヒットを祝するつもりで一杯傾けるかナ。
『超人鬚野博士』夢野久作#輸入洋酒の日 #青空文庫
海野十三『不思議なる空間断層』
「お飲みものは如何さまで……」
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それは若い男の声だった。
ふりかえってみると、いつの間にか卓子の上に、銀の盆にのった洋酒の壜と盃とが並んでいた。
『不思議なる空間断層』海野十三#輸入洋酒の日 #青空文庫
江戸川乱歩『灰色の巨人』
コンクリート大仏の体内の、広い部屋には、まっかなガウンをきて、大僧正のような姿をした、白ヒゲの首領が、りっぱないすにもたれて、洋酒をのんでいました。
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『灰色の巨人』江戸川乱歩#輸入洋酒の日 #青空文庫
海野十三『俘囚』
あたしたちは、それから口あたりのいい洋酒の盃を重ねていった。お酒の力が、一切の暗い気持を追払ってくれた。全く有難いと思った。
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『俘囚』海野十三#輸入洋酒の日 #青空文庫
4月3日 いんげん豆の日
田山花袋『トコヨゴヨミ』
こう言って、木綿の汚れた風呂敷から新聞紙に包んだ一升足らずの白隠元豆を其処に出した。
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「イヤ、これは有難う。好い豆が出来るな、矢張り、彼方では。」
博士は莞爾しながら言った。
『トコヨゴヨミ』田山花袋#いんげん豆の日 #青空文庫